中国の自動車業界で新風を巻き起こしているLYNK&CO(領克)という注目の新ブランドとは一体何なのかを分かりやすくまとめてみました。
引用:腾讯汽车
誰がやっているのか?
中国自動車大手の吉利自動車(Geely)が2016年に発表した新ブランドがLYNK&CO。吉利といえば、ボルボカーズを2011年に買収した中国メーカー。吉利のボルボ買収以降ここ最近のボルボの復活は目覚ましいものがあります。
引用:百度百科
どんなブランドか?
中国の90后といわれる90年代生まれをはじめとした若者をメインターゲットとしたセミラグジュアリーブランドとされています。ブランドのイメージも「都市」「ファッション」といったところでしょうか。ファッションブランドのようなブランドイメージの発信を行っています。
ブランド名にある「LYNK」という名前からも世界の潮流であるコネクテッドカーを想起させるブランドネームになっています。
このLYNK&COの生まれた背景は、まず消費者側から見てみると、中国の最近の若年層は、上の世代の見栄やメンツなどを重視したライフスタイルとは一転して、より実用性のある自分のほしい物を求めるようになっています。都市化、欧米化、スマホを中心とした情報化が進んできたライフスタイルの中でこんなブランドがほしいという消費者層がこのブランド誕生の背景の一つでしょう。
また吉利のメーカー側からすると、中国人でさえ持っていた中国地場メーカーの安かろう悪かろうというこれまでのイメージをこれを機に塗り替えようという意志を感じます。ここ数年のめざましい品質の向上やデザインの向上を受けて、セミラグジュアリーブランドとして外資メーカーと対抗しようということがあります。いま中国は地場メーカーの高級車ブランド設立ブームが起こっています。
どんな車があるのか?
引用:公式ホームページ
2017年6月時点では発表されているクルマは「領克01」のみです。2017年中に発売開始になるといわれています。中国でも今流行りのSUV。
デザインは人それぞれ好みがありますので、良い悪いは何とも言いにくいですが、ポルシェを意識しているといった感じでしょうか。
ボルボの先進技術を搭載しているとアピールされています。
モーターショーの様子は?
モーターショーでのブースもポップなカラー使いがされており、おしゃれさを全面に出しています。そして、入場には全員Wechatでの登録が必要にも関わらず多くの来場客がおり、注目度の高さが見てとれます。
外国人バーテンダーによるシェイクパフォーマンスや様々な展示物で都市生活をイメージしたテーマパークのよう。
自動車のブランドとは思えないですね。これまでこのような自動車ブランドは中国内外あったでしょうか。非常に面白いです。
今後の展望は?
大々的な広告宣伝を展開し、現時点ではかなりの好インパクトを中国の若者に残していると言えます。中国のメディアは爆売れ間違いなしという論調ですが、ファッショナブルなイメージにしっかり追従したクルマ作りを継続して、そういったモデルを投入しない限り大きな成功はないでしょう。
ですが、ボルボとの関係もあるということからもクルマ作りにおいても有利。
ずばり、今後のポテンシャルはかなり大きいでしょう。今後もLYNK&COから目が離せません。