皆さん北朝鮮レストランをご存じでしょうか?
管理人が中国吉林省の中朝国境の街 集安にて潜入してきましたので、皆さんにレポートします!
北朝鮮レストランとは?
世界各国にある北朝鮮が運営しているレストランで北朝鮮出身の女性がウェイトレスとなり、朝鮮料理をサーブしてくれるだけでなく、北朝鮮の音楽やダンスのショーも観れるというものです。
情報収集
まずは事前にリサーチ。インターネットにて見つかった集安市内の北朝鮮レストラン。その名も「妙香山」。北朝鮮西北部にある有名な山の名前とのこと。
まずは、事前に地元の仲良くなったタクシーの運転手から情報収集。運転手さんも行ったことがあり、やはり集安の中でも有名とのこと。
料理のコスパは微妙だが、ショーはやはり観る甲斐があるらしい。
料理もショーも気になりますね。
さあ、一体どんなところでしょうか?
お店に潜入
地図で調べて歩いて向かいます。団地の中にあると地図は指していますが、本当にこんなところにあるのかと思っていた時、ありました!
恐る恐る近づくと、入り口のチマチョゴリを着た女性が中へ案内してくれます。玄関には北朝鮮の国旗が飾っていますね。
廊下を少し歩くと、店内はワンフロアで広いですね。円卓がたくさんあって、合計100人弱くらいは入るんじゃないかというくらいです。
ステージもちゃんとありますね。期待が膨らみます。
平日夜だからかお客さんに入りはそんなに多くはありません。
ショーが行われるだろう場所の真ん前に陣取ります。円卓に一人です。
料理とビール
頼んだ料理はサムギョプサルとおすすめという桔梗の根のキムチ炒め。さらに北朝鮮ビールを頼みます。やはりちょっと高いですね。
実際に料理が来ると、何かイメージと違う!笑
歌とダンスのショー
まだかまだかと待っていると始まりました。伝統衣装、美しいですね。
こんな衣装での歌もあり、雰囲気は昭和の歌謡ショーのような感じです。
ショーの動画はこちら。
花束を贈って、お客さんも一緒に踊ったりもできるようです。
音楽は中国の音楽や朝鮮半島の音楽が中心。特に印象に残ったのはアリランとトラジですね。歌詞はよくわかりませんが、なぜか心に染みてきます。国や働いている人たちの背景を考えてしまうからでしょうか。
ウェイトレスとの交流
みんな中国語で話してくれます。コミュニケーションも基本問題なし。やっぱり韓国人の中国語に似たアクセントだなあと当たり前のことながら一人で感心してました。
少し話してみると名前や出身地など色々教えてくれました。中国に来て2年ほどになるけど、もうすぐ北朝鮮に帰るそうです。あまり深くは聞けませんでしたが、こうやって話す機会ってなかなか無いですよね。
そして、せっかくなので北朝鮮ビールのおかわりで3本目を頼もうとすると、「これ結構高いですが、これでいいですか?安い中国のビールもありますよ」と勧めてくれました。何と優しいことか…これが古き良き朝鮮女性か、としみじみとしてしまいます。
最後に
いやー、本当に行ってよかったですね。お店に行ってから数日は余韻が残ってました。聞いた音楽の動画をYoutubeで観たり、写真を見て思い出したりしていました。
そして、一番の感想としては、結局、国は異なれど、人はみんな同じ人なんだなと感慨に耽りました。
謎の多い北朝鮮という国に間接的に触れられるいい経験ができますし、ニュース等のネガティブな情報だけでなく実際にこういう形でこの国に触れるというのもいいと思います。
中国だと上海や北京等大都市、また東南アジアの国にも結構店舗はあるみたいなので、気軽に行けるかと思います。皆さんもいかがでしょうか?
以上、北朝鮮レストランレポートでした!
(2020年3月追記)北朝鮮レストランが今中国内で激減しているという情報が多々ありますので、今こちらのお店が営業しているか心配していましたが、中国版食べログで見ると2020年2月28日に口コミがありましたので、2020年3月時点も営業しているものと思われます。このご時世かなり貴重な存在になったと思います。